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高円寺駅前商店街は昔と変わらぬ賑わいがある。その先に八幡神社と一体化した幼稚園がある。扇を開いたような園舎はどの部屋にも光があふれ、二宮金次郎ならぬ本を読む猫の像が座る芝生が美しい。創立は1948年。最初から自家製給食でその美味しさは天下一品だ。
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チューブ状の長い廊下でつなぐ園舎は地球を守る宇宙ステーションのイメージ。子ども達の夢が無限の世界に飛び出していく。と思ったら園庭から焼き芋の煙がたなびく。この絶妙なコントラストがいい味わいを醸している。
街道からお寺と幼稚園までは松並木が続く。制服を着てその道を通るのは最後。卒園児の表情にはちょっと寂しさもある。卒園式には小中学校の校長先生、自治会、商店会の代表など地域から30人余の来賓が駆けつけた。日本一来賓の多い幼稚園だ。卒園証書を受け取るとき園長先生の背中で、のの様もにっこりお祝いしてくれた。
※同園の卒園式の様子は『月刊・私立幼稚園』の実況中継「来賓がいっぱいの卒園式」をご覧ください。
四月、園庭の桜が新入園児を迎える。花の間から見える富士山も笑っているようだ。朝陽が小川に光る。実に日本的な光景だが幼稚園全体の雰囲気はなぜか南米風のゆったりした異国情緒を感ずる。かつて創設園長に誘われてやって来た文豪・武者小路実篤氏もそれが気に入って何度も遊びに来た。園内には「愛」「美」などあの独特の書と絵がいくつも残されている。
日本一園児数の多い柿の実幼稚園(川崎市麻生区)がつくった姉妹園。その名のとおり緑の森に包まれ、お父さんお母さんが植樹した木々が育っている。木道を下った奥には劇場広場があり、園児の歌やダンスが繰り広げられる。圧巻は園長手作りの壁画。園舎と通路の壁全面に、園児家庭から提供されたペットボトルキャップや王冠で壮大な夢が描かれている。
※同園の壁画に関する物語は『月刊・私立幼稚園』のコラム「壁は全部、園長先生の壁画」をご覧ください。