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ばぁばとの距離感は良好?

《2014年10月1日》

 秋は運動会、七五三、発表会、作品展など行事が多く、園児と祖父母との交流が増える季節です。ということは、ママとばぁばの接触も増えるということですね。実母か義母かで気を遣う度合は違うかもしれませんが、実母だから気を遣わなくてよいということでもありません。ばぁばとはうまく付き合っていると思っていても、ばぁばのほうでは何か思うところがあるかもしれません。

 当たり前ですがばぁばの性格もいろいろで、娘や嫁に気持ちをはっきり言える人、言えない人さまざまです。私にはまだ孫はいませんが、同級生の半分近くは孫持ちです。今回はそんな同級生ばぁばのつぶやきと、月刊「あんふぁん」のばぁば座談会出席者の発言から、その本音を探ってみました。

★お金を出すのはかまわない

Photo 七五三のお祝い、外での食事会、3世代旅行など、祖父母のお財布を当てにするママも多いですよね。ばぁばたちに聞くと、「それはいいの。孫のための出費は嬉しいものだから」と答えた人がほとんどでした。ありがたいことですね。

 ただし、「それが当然という態度には引っかかる」という声もわんさか。たとえば、こんな具体例が上がりました。

ランドセルを買ってほしいと言われ、一緒に買い物に行きました。そのあと外食することになり、今日ぐらいはご馳走してくれるかなと思っていたけれど、支払用紙がいつの間にか私の横に置かれていてがっかり。

七五三で神社に行き、帰りにホテルで会食しました。食事が始まる前に、包んでいったお祝い金を渡したのですが、席を立つとき、ママもパパも支払用紙を持つ気配がありません。思わず、「さっきのお祝い金で支払いなさい」と叫んでしまいました。

 やっぱり“おんぶに抱っこ”は行き過ぎのようです。孫のための出費は嬉しくても、それが気持ちよくできてこそ、です。祖父母世代は老後の資金を気にする世代でもあるわけですから、“適度”な甘えが大切ですね。

 ちなみに、娘・息子世帯に金銭的・物質的なサポートをすることについて、ばぁば140人に聞いたアンケート(複数回答)では、「サポートするのは嬉しい」37%、「将来を考えれば、サポートするのはお互いさまだ」31%、「サポートするのは当然だ」28%、「できればもっとサポートしたい」20%、「サポートする必要を感じない」18%、「サポートするのは大変だ」14%、「むしろサポートしてほしい」4%となっていました(6歳以下の孫を持つ全国のリビング新聞読者、2014年調査)。

★孫の世話を当てにしてくれていい

 ママが用事で外出するのに子どもを連れて行きにくいとき、パートの日なのに急に子どもが発熱したときなど、ばぁばに助けてもらいたい場合もあるでしょう。上記のアンケートで、孫の世話を頼まれたとしたら、どんな気持ちになるかを聞いたところ、「孫と触れ合えて嬉しい」86%、「娘・嫁を助けたい」63%、「世話をするのは仕方ない」36%、「迷惑に思うことがある」17%、「娘・嫁が世話するべきだと思う」1%という結果でした(複数回答)。

 まずはほとんどのばぁばが「当てにしてくれていい」と思っているようで、これもありがたい限りです。

幼稚園で流行っていることを話してくれたり、好きなテレビ番組を一緒に見たりして、時代に乗り遅れずにすんでいます。

博物館や工場見学、山登りなどに孫と一緒に行くと、一人のときより何となく心が豊かになるような気がします。

孫がうちに遊びに来ると、一緒にお菓子を作ります。おやつをすべて手作りしていた若い頃を思い出して元気が出るし、持ち帰らせるとお嫁さんも喜んでくれて二重に嬉しい。

 と、ばぁばの側もメリットを感じている様子。ママ側の子どもを預けたい理由が、美容院に行く、ママ友飲み会・ランチ会に参加する、バーゲンセールに行く、などどんなものであっても気にならないという理解あるばぁばが多いのも、昔と違って、ばぁば自身がそれらを楽しんでいる行動的な世代だからかもしれませんね。

 一方で、こんな声もありました。

孫を預かるのは具合が悪い(病気)ときだけ。ぐずったり泣いたり、何度も熱を測ったりと気が休まりません。ときには元気なときに遊びに来させてほしいと思う。

嫁は実家にばかり頼って私には何も言ってこない。寂しいです。

できる限りサポートしてあげたいと思っていますが、どうしても都合がつかないときもある。断ったあと、ぷっつりと頼んでこなくなったりして、気まずいです。もっと単純に「都合が悪いときもあるよね」と理解してほしい。

飲み会だって何だってかまわないのに、言いにくいのかギリギリになって頼んでくる。早く行ってくれれば対応できるのに。

 遠慮し過ぎは禁物だけど、ママは自分の都合だけで当てにせず、ばぁばの都合にも気を回すのが得策のようです。

★大事なのは感謝の気持ちを言葉に出すこと

 金銭サポート、物質サポート、子守サポートのいずれであっても、ばぁばにお世話になったらお礼をすべきです。「ありがとうの一言でいいんです。実の娘であっても、言わなくてもわかっているはず、ではなくて、言葉に出してもらいたい」というのが代表的な意見。どうやらママたちは妙なところで省エネしているようですね。

 きちんと「ありがとう」を言っている人も多いとは思いますが、次の三つの意見はぜひ心に留めておいてほしい内容です。

「お礼をしたいけど、何か欲しいものない?」と聞かれれば、「特にないよ」と答えますが、聞いてくれたこと自体がすごく嬉しい。

孫にプレゼントやお祝い金、家族に食べ物などを送ってあげたとき、息子がお礼の電話をしてくるけれど、嫁からはありません。普段、電話はかけにくいのであっても、用事があるときこそ話題があるのだから、お嫁さんから電話が欲しいなぁと思います。お礼というより、何気ない近況報告でいいのだから。

1年ほど前から、何か送ると婿さんから電話が入るようになりました。娘が「自分の実家にだけお礼を言ってないで、私の実家にもきちんと言って」と話したらしいです(笑)。娘とはよく電話で話すし、お礼も言われていたのであまり気にしていなかったのですが、婿さんに改めて言ってもらうとこんなに嬉しいものかと思いました。

 そして、言葉だけでいいのかしらと思っているなら、次の意見を参考に。

娘はお礼代わりに肩を揉んでくれます。肩こりの私にとっては何よりのプレゼント。

孫の入園、入学、お誕生日など、私たち夫婦が娘の家に出向くことが多いです。日中、車で行くので、あちらではコーヒー1杯しか出ないけど、お祝い金を包んで持っていくのだから、たまにはお酒好きのじぃじに「帰ったら飲んで」と日本酒の1本もお土産に持たせてくれたら株が上がるのになぁと思います。

父の日、母の日、私たちの誕生日、いつでもいいのだけど、ちょっとしたプレゼントがあったら嬉しいのになぁと思います。自分が親にやっていたので、ちょっと残念。

孫のバレエの発表会に誘ってもらったのに都合がつかず、お金だけ送ったら、お嫁さんからメールで動画が送られてきました。とても嬉しかった。

 結論として、ばぁばとの距離は、“甘え過ぎず遠慮し過ぎず”が基本と言えそうです。私はともに遠方に住む実母と義母に好みを聞いて、誕生日に実母には鉢植え、義母には切り花を毎年送っていました。届くとあちらから電話があり、ご無沙汰解消のよいきっかけとなりました。お宅なりのばぁばとのよい距離感を見つけてくださいね。

(文:西東桂子/絵:山本花子)

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