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チャイルドシートに座らせていますか?

《2013年8月1日》

 夏休みです。車でお出掛けする機会がいつも以上に多いことと思います。家族そろってのお出掛けならなおのこと、みんなウキウキわくわくでしょうが、そんなとき、お子さんをきちんとチャイルドシートに座らせているでしょうか。

 チャイルドシートは法律上は「幼児用補助装置」と表現されます。そう、ご存じとは思いますが、チャイルドシートは法律で使用義務が定められているのです。平成12年(2000年)4月の改正道路交通法第71条の3第4項に、「自動車の運転者は、幼児用補助装置を使用しない6歳未満の幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない」とあります。

 つまり、やむを得ない理由がなければ、チャイルドシートを使用しなければならないということです。罰則こそありませんが、大人がシートベルト着用義務違反をしたときと同じように、免許取り消しなどの行政処分の基礎点数が1点つきます。

 欧米では早いところでは1970年代後半、遅くとも90年代前半には義務化されており、日本は10~20年遅れての法制化となりました。

★不使用での事故で死亡・重症率は4倍にもはね上がる

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 でも、義務だから子どもにチャイルドシートを使わせるわけではないですよね。当たり前ですが、目的は子どもの安全確保です。チャイルドシートを使用していない状態で衝突事故が起きた場合、幼児の死亡・重症率は使用していた場合の約4倍になるといわれています(警察庁調査)。それなのに、今年4月に実施された全国100地点での調査(対象12,938人)では、使用率は60.2%という結果でした(警察庁・JAF調査)。この調査は2002年から毎年行われていますが、6割を超えたのは初めてで、過去には5割を切っていた年もあるというのです。皆さん、自分だけは事故に遭わないと思っているのでしょうか。妙に楽観的だなぁ…。

 さらに年齢層別の使用率を見てみると、1歳未満で81.2%、1~4歳で62.1%、5歳で38.1%となっており、5歳児の低さが目立ちました。JAFのアンケート調査によると、法律的には使用義務がはずれる6歳以上になると、使用率は30%以下とますます下がります。

 年長さんくらいになると、「身長が伸びたので車のシートベルトをすれば大丈夫」と考える親が増えるということだろうと思います。それまで使っていた幼児用チャイルドシートが合わなくなったけれど、学童用チャイルドシート(=ジュニアシート)は買わずにすまそうということでしょうか。

★車のシートベルトが使えるのは身長140cmから

 車のシートベルトは、身長140cm以上の人に合うように設定されているということをご存じでしたか? では、子どもが実際に140cmを超えるのはいつでしょう?

 文部科学省が今年3月に発表した平成24年度学校保健統計調査によると、小学校5年生の平均身長は男子が138.9cm、女子が140.1cmでした。だいたい10~11歳でようやくシートベルトの規格に合う体格になるのですね。

 ですから幼稚園児や小学校低学年児が車のシートベルトを使うのはまだ早すぎるということ。JAFでは、後部座席に2体の6歳児ダミー人形を用意し、1体はジュニアシートに座らせてシートベルトを、1体は車のシートベルトを着用させて衝突テストを実施、危険性の検証をしたそうです(「JAF Mate」2013年8・9月号)。その結果、ジュニアシートを使わなかった6歳児ダミー人形は、衝突時に体が前方に移動し、肩ベルトは首に、腰ベルトは腹部に激しく食い込み、人体に大きな傷害を与える危険性が実証できたといいます。また、助手席の座席を寝かせてシートベルトをすると、腰ベルトが腰からはずれ、体が前に滑り出す「サブマリン現象」が起きました。グローブボックスに膝を激しく打ち付け、ベルトも首や腹部に食い込む結果となったそうですから、使い方にも注意が必要です。

 ジュニアシートは3・4歳ころから11歳ころまでと長く使えますので、ぜひとも準備してほしいと思います。どんなに慎重に運転していても、相手の車が運転ミスをすれば事故は起こってしまいます。子どもがいやがるからとか、すぐそこまでだからと軽く考えず、「万が一」を想定して備えましょう。

 もちろん、親自身もシートベルトをして、「見本」となってくださいね。運転席、助手席だけでなくすべての座席で。高速道路だけでなく一般道でも。車に乗ったらシートベルト、を家族の習慣にして、安全で楽しいドライブにしてください。

(文:西東桂子/絵:山本花子)

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