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夏をめいっぱい楽しもう!

《 2009年7月1日 》

子どもたちの大好きな夏がやってきます。ご家庭ではきっと、お父さんの夏期休暇に合わせて楽しい計画を練っていらっしゃることでしょう。

★「原体験」のすすめ

Photo_2 夏休みは、海や山へ出かけて自然に親しめるいい機会ですが、何がいいって、五感をフルに活用できること。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感のうち、特に、「自然のものに触れる(触覚)」、「においをかぐ(嗅覚)」、「味わう(味覚)」というのは「体で覚える感覚」です。これらを「原(げん)体験」といいますが、知識として教えて覚えさせるものではないからこそ、自分の体で体験させてあげることが大切だといわれています。

ですから、子どもを自然の中に連れ出したときに私たち親が心掛けるべきなのは、「何かをさせる」ことではなく、「何もしない」こと。手を出さず、口も出さず、本当に危険なときに子どもを救える態勢だけは整えておき、あとはじっと待つ――。子ども自身が何かをしはじめるのをじっと見守ることが、豊かな感性の子どもを育てることにつながっていくのだそうです。

そう考えれば、海や山へ行かなくても、近くの公園や河原、草っぱらでも、できることはいろいろありそうですね。

でも、豊かな感性の子どもを育てるには、豊かな感性をもつ大人がそばにいることが絶対条件なのだとか。なぜなら、「原体験」は自然体験だけでなく、人体験、こころ体験とセットになって初めて、体験できるものだからです。

さて、あなたは豊かな感性をもつ大人でしょうか? 自信がなかったり、自分自身に体験が足りないなぁと思ったら、幼稚園ママ・幼稚園パパである今がグッドチャンス。子どもといっしょに「原体験」してしまうに限ります。

★家の近くでもできることいろいろ

難しく考える必要はありません。近場の自然に“お世話”になってしまいましょう。砂地や草っぱらで親子ともども裸足の感覚を楽しんだり、公園でスイカ割り、川の土手の草の上を段ボールをおしりに敷いて「草滑り」したり、葉っぱの舟を水に浮かべたり、油性マジックで石に顔を描いたり……。なかには、お父さんたちが車で出勤したあとのアパートの駐車場を利用して、母子数組でバーベキューを楽しんだという例もありますよ。

今年の「原体験」が、「子ども主導型」なのか「親子共同型」なのかは、そのご家庭ご家庭で違っていいのです。「暑いわねー」と家でごろごろしているより、お弁当を持って外に出て、たっぷり遊んだあとの木陰の涼しさを楽しみたいものですね。

★事故にはくれぐれも注意して!

長い夏休みはちょっとした油断が大きな事故を招きがちですから、大人がしっかり目を行き届かせましょう。

統計によると、子どもの事故が起こりやすいのは、親が疲れていたりストレスがたまっているときや、生活サイクルが普段と違うとき、そして、両親がそろっているときです。「両親がそろっているとき」と聞いて驚く方もいらっしゃると思いますが、お父さんはお母さんが、お母さんはお父さんが「子どもを見ているだろう」と思い込んでいることが、事故の引き金となっています。

夏休みで一日じゅう子どもといっしょで息が抜けなかったり、旅行に出かけて生活サイクルが違ったりと、事故が起こりやすい状況になっていますので、十分注意する必要があります。

◇救急セットの用意
お出かけするときは、仮に行き先が近場でも、救急セットを持って出ると安心です。消毒薬、救急ばんそうこう、包帯、虫刺されの薬、虫よけスプレー、下痢止め・車の酔い止めの薬、とげ抜き、ビニール袋、宿泊するなら解熱剤などをひとまとめに袋に入れて、携帯しておくとよいでしょう。

◇日射病になったとき
直射日光に長く当たり、体の中に熱がこもると日射病になる確率が高くなります。帽子をかぶっていても、長時間おひさまの下にいないで、ときどき木陰に入るようにしましょう。

子どもが歩くときにフラフラしていたり、大量に汗をかいていたり、のどの渇きを熱心に訴えたりしたら、軽い日射病にかかったかもしれません。すぐ風通しのいい涼しい場所で休ませ、上着を脱がせて、風を送ってやります。そのためにも、救急セットの中に扇子などを入れておくのもいいですね。意識がしっかりしているなら、水分を十分に取らせます。

休ませてもなかなか回復しなかったり、顔色がだんだん悪くなるようなら、病院に連れていくか、救急車を呼んで。親のほうが騒ぎ立てたりせず、「心配ないわよ」と子どもに声をかけてあげることも忘れずに。

◇日焼けがひどいとき
子どもの皮膚は大人に比べてずっと薄いので、ちょっとした日焼けと思ってもおおごとになってしまうこともあります。ビーチパラソルの下での昼寝などでは太陽の移動にも気を配り、海に入っているときは水から出ている肩などの日焼けに気をつけましょう。

ひどい日焼けをしてしまったら、とにかく冷やすことが先決。ただし、日焼けではれている肌は少し触れるだけでも飛び上がるほど痛いので、背中などに直接、水道水などをかけるとかわいそうです。手で水をすくいながらかけて、冷やしてあげてくださいね。ただし、痛みや赤みが激しい場合は、一刻も早く病院へ。

子どもも大人も「楽しかったね」と思い出すような夏となりますように。

(文:西東桂子  絵:山本花子)

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