子どもだけでなく自分もほめよう
《2015年3月1日》
★子育てに不安をもつのは当然のこと
子育てをしていると、「このやり方でいいのかしら」と不安になったり、「うちの子、順調に育っていると思っていていいのかしら」と心配になったりすることがよくありますよね。それを口に出す人、出さない人いろいろですが、誰もがそういう気持ちをもっています。ただ、これまでにもたびたび書いてきましたが、ママが不安を強くもち過ぎると自然に子どもに伝わりますから、親子で情緒不安定になって、いいことはありません。
かといって、「私のやり方は絶対に間違っていない」と信じ込むほうがいいのかというと、それもまた違います。常に自分が正しいと思っているママに育てられる子どもは、息苦しくてたまりません。たとえば、子どもが親の言うことを聞かないときは、「ママが何を言っているのかよくわからない」とか「わたし、そういう言い方されるの大っ嫌いなの」とか「ママだって昨日、ぼくの言うこと聞いてくれなかったじゃないか」など、子どもなりの言い分があるものですが、“絶対正しいママ”はこうした子どもからのサインを見逃してしまうことが少なくないのです。
じゃあ、どうすればいいのかって?
子育ては、自分と子どもとの間で微調整をして、良き方向はどちらなのかを探していくものです。そういう意味では、“適度な”不安を抱えているほうが、「どういうやり方をすればいいのかしら」と考える謙虚さがあって、私はいいと思っています。その気持ちが、微調整の下地になると思うからです。そう考えれば、多くのママが「現状でいい」という状況にあるのですよ! 不安なのはあなただけではありません。その不安を解消していこうとするプロセスこそが大事です。不安がなければ、プロセスを経験することもできないではありませんか。
★「ほめ日記」を書いてみよう
でも、「現状でいいと言われても、どうも納得感が薄いのよね」と思ったママも多いでしょう。そうですよね、私に保証されてもねえ(笑)。私にしたって、「いつまでも現状のままでいい」と言ったわけでもありません。
さて、ちょっと考え方の方向転換をしてみましょう。納得感が薄いのは、人の言葉だからです。しっかり納得するには、自分で納得する必要がありますね。
不安がある現状を肯定しつつ、解消への道筋を模索することに価値があります。そのためにはまず、「今の自分」を自分で認めてあげることから始めるのが近道です。子どもだって、自分を認めてもらい、自己肯定感をもつことで成長していくのです。ママも同じ。
その方法として、私は、『ほめ日記 子育てハッピートレーニング』(三五館)の著者、手塚千砂子さんの考え方にとても共感しています。手塚さんのお勧めの方法は、書名にもあるように自分をほめる「ほめ日記」を書くことです。
書く内容は、特別に頑張ったことに限りません。母として、妻として、家庭を切り盛りする主婦として、当然のことのようにこなしていることだって、「よくやっている」と自分をほめていいのです。たとえば、
・3食ごはんをつくった
・換気扇の掃除をした
・夜、子どもの蒲団をかけ直してあげた
・この冬は家族の誰も風邪をひかせずにすんだ
・おばあちゃんにご機嫌伺いの電話をかけた
などなど、すぐにいくつも書き出せるでしょう?
手塚さんは、書くことを子育てや家事のことばかりにすると、自分という人間を狭い視野で見ることになってしまうので、体調や感情についてもほめようと言っています。
・早寝早起きして元気はつらつ
・嵐のCDを聴きまくって盛り上がった
・電車でお年寄りに席を譲ってあげていい気分
・今日はお月さまがきれいだった
こんな感じでしょうか。
★いっぱいある「ほめ言葉」を活用して
コツは、事実の列記に終わらせずに最後を「ほめ言葉」でしめくくること。それがポジティブシンキングにつながっていくんですね。
・今日はよく動いたね、お疲れさま!
・朝からがんがん家事、私ってエライなぁ
・幼稚園の役員会で頑張って発言した私、成長してるよね
・今日は○○ちゃんの言い分をじっくり聞いてあげた。私って、なんていいママ!
・○○さんの愚痴を聞いてあげた。優しい私!
ほら、そんなに難しくないでしょう?
日記ですから、つい自分のドジを書いてしまったり、マイナス言葉を書いてしまったりすることもあるかもしれませんが、そんなときも終わりをプラス言葉にすれば大丈夫。
・失敗しちゃったなぁ。でも、私なりに一生懸命やったよね。これからの糧にすればいいんだから、気にしない気にしない
・○○さんのようにはできないなぁ。でも私は私。自分のいいところを探していこう
と、前向きな言葉で終わらせます。
ほめ言葉は案外たくさんあるものです。エライ、すごい、頑張ってる、よくやってる、天才、最高、花丸、バッチリ、すてき、かわいい、かっこいい、頼もしい、いい感じ、キラキラしてる、賢い、優しい……とっかえひっかえ使いましょう!
寝る前にノートを開いてもいいし、朝、家族を送り出してからのティーブレイクのときでもいいし、空き時間にちょこちょこ書いてもいいんです。落ち込んだときに読み返せるように、ノートに書くといいですよ。それに、パソコンではなく手書きするほうが効果的なのだそうです。手書きをすると、理性や創造性、感情のコントロールをつかさどる脳の前頭前野が活性化するんですって。意外なことに、パソコンを使うと、前頭前野の働きが悪くなると言われているそうです。
「いろいろ不安はあるけど、頑張ってる私ってエライなぁ」と毎日書いてもいいと思います。毎日書いて元気を生み出すのです。「ほめ日記」を書くことでママが元気になると、それが家族に伝わってみんなが元気になります。それもまた、子育て期間の奥深さだと言えるでしょう。
【お知らせ】~~~~~~~~~~~~~~~~
本コラムを毎月読んでくださっている皆さま、ありがとうございます。スタートから6年がたち、幼稚園の3年保育で言えば二回りとなりました。これからは毎月の掲載はお休みさせていただき、不定期にそのときどきのタイムリーな話題をお届けしたいと思っています。引き続き本サイトを覗いてくださいね。またお会いしましょう!
(文:西東桂子/絵:山本花子)

教育界、療育界でちょっと異色の存在である彼が最近、これまた一風変わった子育て本を出しました。『世界に1つだけの子育ての教科書』(ダイヤモンド社)という本です。
トシをとってくると、こうして意識して動かないとなかなか新しいことに出会えませんが、子どもは違います。すべてが初めての体験と言ってもいいくらいですね。
Aさんのお宅では、お子さんへのお年玉は幼稚園入園後のお正月から渡し始めたそうです。基準は元旦時点での年齢×100円。3歳なら300円、6歳なら600円です。
小さいころから読書が好きでした。母に読み聞かせをしてもらったという記憶はまったくありませんが、気がつくと、その年齢にふさわしい本が家の中にころがっているという環境だったので、母なりの配慮があったのは間違いありません。その母はいま85歳になっていますが、図書館で本を借りて読書を楽しんでいると言っていますから、自分と同じように本好きの子どもに育てたいという目論見はあったのだろうと思います。
七五三のお祝い、外での食事会、3世代旅行など、祖父母のお財布を当てにするママも多いですよね。ばぁばたちに聞くと、「それはいいの。孫のための出費は嬉しいものだから」と答えた人がほとんどでした。ありがたいことですね。
その取材を受けたのかって? 速攻でお断りしました。お断りする理由が一瞬のうちに頭にいくつも浮かんだからです。
整理収納アドバイザーの有賀照枝さんは、整理収納のコンサルティングを依頼されて、子どもがいるご家庭によく出向きます。アドバイザーに依頼するくらいですから、片付けが苦手だと自覚しているママだということでしょうが、有賀さんは最近感じることがあると言います。それは、「ママが片付けが苦手だと、子どもも苦手」ということだそう。
満席の会場に胸をなで下ろしながら、私がお父さんたちに最初に聞いたのは、「担任の先生の名前をフルネームで言えますか?」。意地悪にも、お父さんの“子育て情報度”を確かめようとしたわけです。サッカーより強い父の愛に期待を込めた質問でしたが、コートジボワール戦と同じくらい残念な結果となりました。パッと手を挙げたのは5~6人。100人ちょっとの参加者だったと思うので、数%ということになりますか。

第1、3、4、6、7位は外出中のこと。第5、8位も外出中にあり得ることで、10項目中7項目もが「お出かけマナー」に関することと言ってよいと思います。私もそうですが、外出先では、ちょこちょこ動き回る子どもにどうしても目が行ってしまうので、感じる事柄も多くなるのでしょう。
新入園ママの場合は、いきなりお茶に誘っていいのかしらと迷い、進級ママですでに仲良しグループができている場合は、お茶に誘うときはグループ全員に声をかけるべきかどうか悩む。そんなケースが多いようです。
おうちに赤ちゃんがやってきたとき、上の子はどう感じているのでしょうか? 臨床心理士の先生がたに取材すると、それまで自分とお母さんが1対1で完結した融合した世界で生きてきたのに、突然、異分子(=エイリアン)がやってきた――そんな感じなのだそうです。異物がやってきて、お母さんがそちらに半分以上のエネルギーを注いでいるという不愉快さの中にいます。お母さんが妊娠中に「もうすぐお兄ちゃん(お姉ちゃん)になるよ」と繰り返し言って聞かせ、わかったような顔をしていたとしても、大人が思うようには理解していないのです。
年少組の教室。大型積み木をいくつか重ね、その上に立ち、先生が宙に掲げたタンバリンを叩きながら飛び降りるという遊びで盛り上がっています。立ち寄った私が「あら、みんなジャンプが上手ねぇ。飛びながらタンバリンに触るなんていうこともできるようになったのねぇ」と感心すると、Aくんが威張って言いました。「だって僕、もう4歳だもん」。隣にいたB子ちゃんが「あたしも4歳」と負けずに言い返すと、「僕は4歳2か月だよ。B子ちゃんは4歳何か月?」。「え~、わかんな~い」。Aくんは鼻息も荒く「僕、4歳2か月!」と繰り返しました。

遊びに没頭し、体を動かして汗をかいて遊ぶ楽しさや、みんなで一緒に何かを作り出したり成し遂げたりする楽しさをもっと体験してきてほしい、と先生がた。その体験不足からか、「暑くて校庭に出ると汗かくから」と外に出たがらない子、「汚れるからイヤ」と砂遊びを敬遠する子、友だちの遅さ(遊ぶ準備の遅れや共同作業の遅れなど)に対して厳しい子、待てない子が目につくそうです。
