大師幼稚園と厄除け風鈴市と川崎駅前のボーネルンド
2008年7月17日(木)
6年ぶりに神奈川県川崎市・大師幼稚園(菅谷加珠子園長)を訪ねました。かの川崎大師(真言宗・平間寺)が設置する幼稚園です。
前回が「降誕会」。つまり弘法大師様のお誕生日で、今回は偶然にも7月のお誕生会の日でした。誕生日に縁のある幼稚園です。
仏教系幼稚園のお誕生会は、随分たくさん見てきましたが、「さすが川崎大師の幼稚園は違うな」と思うところがあちこちにありました。たとえば園児全員で般若心経をみごとに唱えたことです。その様子は後ほど『月刊・私立幼稚園』の実況中継に掲載します。
上の写真で、一番下の中央にいるのが菅谷園長。ほかに6年前にも会った先生が4人いて、嬉しくなりました。
同園は園バスがありませんが、園児が多く、朝は親が送ってきて、帰りは先生が手分けし、当番のお母さん方と一緒に付き添って歩きます。昔ながらの良き幼稚園が力強く残っている幼稚園のひとつです。
午前保育で子ども達が帰った後、「お蕎麦屋さんに行きましょう!」と菅谷園長に誘われました。前回は降誕会のお赤飯をご相伴になったのですが、「この近くに美味しいお蕎麦屋さんが何軒もあるの。次はぜひお蕎麦を食べましょう」との約束になっていたからです。
これが、園児保護者のお店でもある三河屋さんで、二人揃って注文したミニ天丼付きざる蕎麦(900円)です。天ざるよりずっとお得なコンビネーションで、すっかりお腹が一杯になりました。
奈良県出身の菅谷先生は小さいときから蕎麦好きでした。しかし関西はウドン文化ですから、美味しい蕎麦屋さんに出会うことは少なかったそうです。
ところが地元の女子大を敬遠して國學院大学に進んだところ、東京には蕎麦屋が山ほどあって、それが一番嬉しかったと言います。
そんな菅谷先生は不肖私と同学年の同い年(正しくは私より2ヶ月お姉さん)。子どもの頃から学生時代まで、まるで同じ光景を見てきたかのように話が合いました。これが1年でもズレるとそうはならないから不思議です。
蕎麦屋で別れた後、私は川崎大師に向かいました。この日から「川崎大師厄除け風鈴市」が行われていたからです。
全国各地の風鈴が一堂に会する同風鈴市は年々賑やかになり、今年も境内は人で一杯でした。風鈴でエコな風流が戻ってきたのだとすれば嬉しいことです。
1個100万円のダイヤモンド入り風鈴があったのにはさすがに驚きました。
物持ちのいいわが家は、すでに何個も、いや何10個も各地の風鈴があるので、ここでしか買えない「厄除けダルマ風鈴」を買おうかと思いましたが、小さいものでも1個3,000円以上する値札を見て、手も足も出ませんでした。
やむなくカメラに収め、全国一律金百圓也のお賽銭で許してもらうことにました。
風鈴の凄まじい音色を背に、京急大師線で川崎駅に向かいました。
駅前ビル・ルフロンの9階がリニューアルされてキッズ&ファミリーフロアとなり、そのメインエリアに、(株)ボーネルンド(中西弘子社長)のインドアプレイグラウンド「キドキド」がオープンして、その先行公開内覧会が行われていたからです。
しかし現実は、川崎駅から再び同じ京急電車に乗って大師幼稚園に戻りました。大事な「取材ノート」を同園に忘れてしまったからです。
私にとって、仕事の上で大事なものは①カメラと写真データ、②取材ノート、③スイカまたは財布です。今まで①と③は忘れたことはないのですが、なぜか②は時々忘れます。
過去に2回忘れたことがあります。最初が横浜市・港北幼稚園、2回目が名古屋市・自由ヶ丘幼稚園でした。渡辺英則先生、吉田敬岳先生には迷惑をかけましたが、今年、港北幼稚園の姉妹園「ゆうゆうの杜幼保園」には天皇陛下ご夫妻が訪問され、吉田先生は全日本私立幼稚園連合会の会長に就任しました。
大師幼稚園もしくは菅谷加珠子先生にも、近々何かビックニュースが飛び込むかも知れません。
さて、そんなわけで30分遅れで到着したボーネルンド社の川崎駅前の新施設です。同社の“インプレ・キドキド”はこれが6カ所目。その中では最大規模の240坪。お馴染みのサイバーサークル、エアマット、ボールプールなどで子ども達は思う存分に動き回っていました。
もちろん、緑と太陽と水に親しむことは大切なことですが、遊びながら思いっきり全身を動かし、体と頭を鍛えていく点では、こうした施設がもっと増え、幼稚園とも連動してくる予感がしました。
いつものように会場入口前にボーネルンド社の中西将之会長が立っていてくれました。
社長を妻に譲り、一線の仕事を若いスタッフに任せ、一歩身を引いた立場にありますが、同社の経営理念、コンセプトを一番深く把握している方ですから、中西会長にポイントを聞いてから取材を始めるのが、無駄がありません。
10年ほど前、山形県・あおぞら幼稚園の芋煮会に出かけたとき、河原の芋煮会場に、どうにもそのワイルド感にそぐわないゲストがいました。それが中西ご夫妻でした。
しかし、そんな芋煮会を含め、アジア・アフリカの子ども達の様子も十分に知り尽くした上で、未来世界を提案しているのが同社だと言えます。
今回の構成で気に入ったのは、眼下の駅前繁華街を見下ろしながら遊ぶ「街づくりコーナー」でした。この現実感とマッチした空間が、きっと子ども達に新たな創造力を生み出してくれるだろうと思いました。
取材を終えて帰ろうとしたら、駅前地下街へ下りる階段にあるからくり時計のフタが開いて、軍楽隊が16時の演奏を聴かせてくれました。
まるで時間が止まったように、道行く人の多くが足を止め、子ども達は階段に座り込んで聴き入っていました。
私が住んでいた40年前に比べると川崎駅前はすっかり変わりました。しかしまだ、どこか昔と同じ饐えた雑然感を漂わせていますが、キッズ&ファミリーに視点を置いた街づくりで、そんな残滓も姿を消していくことでしょう。
かつて私が住んでいたのは、南部線でひとつ西の「尻手」という駅でした。いかにも痴漢が多そうな駅ですが、当時は郷ひろみの父親が改札係をしている駅として有名になりました。
「そうだ、ここまで来たなら、汗のかきついでに、あの“ほまれ荘”も訪ねてみよう」と、強い陽差しが残る国道を歩きました。
そこかしこに当時のものが残っていましたが、残念ながら四畳半がずらりと並んだ木造3階建ては姿を消し、きれいなマンションが建っていました。近所の人に訊くと、3年前まではあったそうです。残念なことをしました。
郷ひろみのお父さんがキップを切っていた尻手駅の改札口は、タッチパネル方式に変わったものの、昔のままでした。
帰りの電車の中で妙に頭がフラフラし、品川からの総武快速では気絶するように眠りました。駅から10分の道のりを30分以上かけ、ようやく自宅にたどり着いたら、そのままバッタリ、夜明けまで眠りこけました。どうやら生涯初の熱中症にかかったようでした。皆さんもどうか、熱中症にご用心ください。
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